「デザインは人をしあわせにする技術である」—— 実践と研究を往還しながら、「自分をとりまくデザイン」を構造化、 あるいは「できない」を可視化して、自由な場を設計する。
多種多様な「デザイン」がどのような要素を内包し、いかにして構成され、実際にどう動いているか。世界をわかるためのツールとして、体系モデル「デザイン環世界」を提唱し、最適化しながら実践している。
概念図・
アイデアスケッチ
デザイン学研究者・編集者&ライター・デザイナー・教員・地域コミュニティ実践者・イラストレーターほか、
多種多様なステイタスと現場から見た「わたしをとりまくデザイン環世界」
デザイン理論には、「環世界」ほかさまざまな概念がある。研究手法も多々ある。だが、各概念・手法はスライス化されていて、互いの姿はなかなか見えてこない。議論すると接点は見出せるが、議論の外側——たとえば、どこがどう違うのか、あるいは他者の研究を自分の現場に実装したらどうなるのか——差異と実装への問いを往還させていくことで、考えはさらに広がるのではないか。
以上の問題意識から、「マルシェ的」というフィールドを設定した。同じ場に研究をもちよって、議論して、またもちかえる——みんなが遊ぶことができる共通の「お砂場」であり、闘う「バトルフィールド」でもある。
「マルシェ」は地域に開かれ、誰でも入ることができる。しかし一度中に入ると、物理的な境界と〈あきない〉の論理によって構造化された「閉ざされた環世界」として機能する。特定のマルシェを共通の場にすることはできない。だからこそ2026年は、概念としての「マルシェ」という記号の上を場にする。
ちなみに、筆者による「三条マルシェ」の観察から、二つの知見が得られている。
誰にとっても第三者的なフィールド「マルシェ」を設定することで、全員が同じ立場で議論に参加する。水平な議論構造によって、より活発な意見交換が生まれ、参加者それぞれが新たな知見と方法論をもちかえる場を目指す。「マルシェ」は、議論の内容であると同時に、議論の形式そのものである。